現代人とりわけ先進国の多くの人が、物質的な豊かさとは裏腹に社会生活の中で健康を損ない、中には健康オタクぶりが過ぎて「健康の為なら死んでもいい!」としか見えない方もいます。
今回のコロナ禍ではその健康不安が一部行き過ぎたりして、いわゆる「何とか警察」なども登場しましたが、一方では人間は不安があるからこそ、色々なリスクを未然に予防して生存して来られたという側面もあります。
ただその際に留意したいのは、心身のバランスが取れた健康というものであり、心の健康にはとりわけ気を付けたいものです。
さて今回の新型コロナに限らず、広くウィルスや細菌が存在している自然界では、たとえそれらが寄って来ても撥ね返す力、即ち免疫力というものが何よりも大切となって来ます。
その免疫力を保つ為に大事となって来るのが「栄養」と「休養」です。
栄養は日頃から気を付けている方が多いかと思いますが、軽んじられがちなのが「休養」、そして多くの現代人が苦しんでいるのが睡眠の不足もしくはその質の悪さです。
因みに、色々な事の合間にこまめに「休息」を取るというのも、賢い休養法です。
ところで良い睡眠を取る為の心掛けとしては、寝る前にPⅭやスマホを見ないとか、歯を磨かないとか、カフェインを取らないとか、熱い湯を浴び過ぎないとかがありますが、もう一つ大切な心掛けとしては、あまり「眠れない」ということを気にし過ぎないということがあります。
そもそも「寝る」ということは本来、生存にとっては相当にリスキーな状態ですので、人は寝る際に周囲が安全であるという事を、いわば無意識に確認しながら眠りについていくというのが自然な姿です。従って余程疲れが溜まっている時を除けば「バタンキュー」というのは決して理想などではなく、むしろ自然な状態ではないと認識しておいた方が良いかと考えます。
年齢を経るに従って眠りは浅くなっていきますから、若い方から寝違えを起こした等という話を聞くと羨ましくもなって来ますが、とにかくこのストレスフルな環境下では、一日一生と思い定めてその一日に感謝し、良かった事や楽しいことを思い起こして過緊張を解きほぐし、寝床に付くのが賢明(明日の楽しいことを思い巡らせていくと、却って興奮してしまいますので注意!)であるかと考えます。