先週の木曜日に私が現在会長職を務めるロータリークラブの例会の卓話者として(ロータリーでは講演を「卓話」と表現しています)、私が卒業した大学の学長をお招きして、卓話をして戴きました。
学長は以前から存じ上げていたのですが、昨秋の卒業生の集会でこの卓話の依頼を申し出たところ、その場でご快諾を戴き、今回実現の運びとなりました。
そうは言ってもお立場上かなりご多忙であり、日時の選定から話す内容の確認に至るまで相当の回数のやり取りを行い(打合せにおいては秘書の方たちに終始献身的にご対応を戴き、大変感謝しております)、最後には6月のブログでも触れた通り、キャンパスに行って学長と面談して打合せを行い、本番に臨みました。
卓話題は「日本の未来に向けた大学の役割」という壮大なテーマでしたが、終了後に直接或いはメールで、幾人もの方たちから称賛と感嘆のメッセージが私に届き、改めて実現させる事が出来て良かったなと感じ入りました。
学長からは「自分の大学だけの話という様な限られた範囲ではなく、広く現在の日本の高等教育が抱えている課題と、大学が今後社会で果たすべき役割について話をしたい」というご提案があり、事前にレジメも頂戴しました。
話はまず、現在の国家や自治体から企業組織に至るまで、日本のあらゆる組織集団が等しく抱えている財政問題から始まりました。次に、減少していく我国の人口を一定のレベルで均衡化させた上で、社会全体としてその人的資源を最大限に活かして、国の未来を確固たるものとしていく為に、高等教育の在り方をこれから大きく変革させていって個々人の質を一層高めていくこと、そして海外への日本人留学生と海外からの外国人留学生を共に支援すると共に、如何に外国人留学生に日本の魅力を実感して貰い、日本人だけに留まらない、日本社会の、より高度で不可欠な戦力の一員として、日本社会への定着に導いていくかの処方を熱く語って戴きました。
正に我がロータリークラブの基本理念である「青少年の未来を拓く」にも合致し、かつ時宜にも適った内容でした。
なお、卓話者には終了後に些少ながら「御車代」をお渡しするのですが、学長からはご辞退の申し入れと、代わりにそれを大学の後援基金に寄付して貰いたいという要請が事前にあり、翌日早速に実行させて戴きました。寄付者として我がロータリークラブ名も記載されますので、クラブとして心掛けている「公共イメージの向上」にも沿った、誠に有難いお申し出でした。
学長にはこの場で改めて感謝の意を表し、かつ今後の益々のご活躍を祈念申し上げると共に、一OBとして更に大学の後援を心掛けて参りたいと考えます。