2014年に「紙漉き技術」が「ユネスコの無形文化遺産」に登録された埼玉県小川町をご存知でしょうか?
登録されたのは、小川和紙の細川紙の「手漉き和紙技術(手で地元産「こうぞ」等の原料を水溶し少しずつ漉いて乾かして和紙完成品とする)」です。
因みに「道の駅小川町」の埼玉伝統工芸館で手漉き和紙の体験コーナーもある(但し今は改修のため休業中)。
この町は、埼玉県の真ん中寄り北西近辺に位置する人口約27000人の静かな町です。
市街地の中央に槻川が流れ、和紙や小川絹を始め、建具・酒造などの伝統産業で古くから栄えた町で、史跡や往時の面影を留める街並みが残り「武蔵の小京都」と呼ばれているそうです。
東武東上線と八高線が通っており、池袋から約1時間で小川町駅に到着します。
特産物以外には、知る人ぞ知る?「忠七めし」という名物料理があります。
「忠七めし」は、小川町駅から徒歩約5分のところにある「双葉」という割烹旅館が提供しています。
幕末から明治初期にかけて活躍した志士である山岡鉄舟は、度々小川町を訪れており、その際「双葉」の当主・八木忠七に「禅味を盛った料理」を所望して作りだされたものと伝えられています。
「忠七めし」は、刻みのりをかけたご飯に山葵、さらし葱、柚子の刻みを載せて、カツオと昆布の出汁を掛けてお茶漬けにして食べるという至ってシンプルなものです。
おかずには、和食のコース料理によく出てくる粕漬けの焼き魚や刺身、煮しめなどが提供されます。
要は、締めに「忠七めし」が配膳される料理です。なんということはないですが、あっさりとした出汁の旨味が何とも言えず美味な飯で、ついつい食べ過ぎてしまいます。
因みに、「忠七めし」は、日本の五大飯に認定されています。
他に、「深川めし」「さよりめし(岐阜)」「かやくめし(大阪)」「うずめめし(島根)」。
近くにお墓があるので、法事の時などには必ず立ち寄っていますが、小川町には、大人が喜ぶ酒蔵や仙元山(展望が良く、全長200m超のローラー滑り台など子供向き施設あり)など地味ではあるが、ちょっとした隠れた観光地として一度は訪れたい場所です。
もし、近くに訪れることがあったら一度立ち寄られては如何でしょうか?