皆様、新年明けましておめでとうございます。
今年も国内外共に、昨年から持ち越しの課題が山積ですが、世の実態はいわば「カオス」、当社も先の見えないその中で、自分達にできること、すべきことに集中して、これからの道を切り拓いて参りたいと思います。
さて先日ホームコースのゴルフ場で初打ちをして来ました。
実はプレーの2日前まで天気予報は芳しくなかったのですが、多分雨は前後のどちらかにずれるか、雨雲が少しずれて現地を避けていくだろうと希望的観測を交えて(笑)暢気に構えていたら、前日から予報は改善され、御陰様で当日は穏やかな良い一日となりました。
これだけ科学が発展しているのに、時には当日の天気さえ大外れになる場合もあります。
地震予報となると更にその精度は狭められ、長期的な或る程度の確率でしか示す事ができませんし、そもそも元々あやふやである前提条件を少し変えるだけで、その確率も大きく変わって来ます。
そうであるからこそ我々も悠長に日々を暮らしていけるのであり、もし完璧な精度で自然災害が予測できるのならば、社会活動は全て止まることとなってしまいますが、果たしてそれが社会にとって最善の選択であるかどうかは何とも言えないところです。
要は、自然は厳密な数学的法則に従っているにもかかわらず、人間世界には全く予測のできない部分がまだまだ沢山あるということですね。
加えて少し理屈っぽく迫ると、例えば天文学において、軌道上の物体の運動は、物理学の法則により完全に「決定」されているが、その始まりの条件を我々は充分に知る事が出来ない為、将来に向かっては「予測不能」になるということです。即ち、量子の世界では不確定性原理というものがあるので、量子レベルでは物体の位置と運動を100%の精度で決める事は不能となり、よって最初の位置と運動のごく僅かな違いが、長期的には莫大な違いを生み出すこととなってしまうということです。ひいては気体分子の位置と運動の僅かな差や、地中の岩の割れ目の少しのずれが、天気や地震の実際の現われに大きな違いを生み出すという事ともなる訳です。
幾つかの証拠で現象を全て解明するシャーロックホームズの世界は魅力的ですが、現実の世界は世界的ベストセラーの「三体」が説くように、カオスであるということです(三つ以上の天体を持つ恒星系では、一般的に運動の方程式を完全に解くことはできない。それぞれの恒星や惑星の運動そのものをたどることはできても、最初の位置や速度の僅かな違いが長い間には重大な違いを生み出す。これが連星系に住む異星人を扱った本作の主題の一つ)。
要は世の中に絶対はないという事~我々は好むと好まざるに拘わらず現実のカオスの世界に生きており、そうであるからこそ当社においても、自分達の知識と人間力を磨いて感性を研ぎ澄ませ、熟慮の上かつ果断に事を決断して、冒頭の通り、自分達の未来を造り上げる年として参りたいと考えます。