最近娘とよく見ている番組に「ソーイング・ビー」という素人裁縫バトルがあります。
2013年よりBBCで放送されていたもので、シーズン6まであるようです。
現在、私たちはEテレで放送されているものを見ています(シーズン5途中から)。
毎回、挑戦者たちは与えられた課題に対し、制限時間内でデザイン、素材や柄・色の組み合わせを工夫して、裁縫技術を競い合います。そして、1人、2人…と脱落していきます。
取り扱う生地の素材や厚さも様々で、扱い方に注意を要するものも多く、ほとんどの挑戦者たちは四苦八苦しています。
いつも何気なくお店で買って着ていた洋服は、既に完成した状態で売っていますから、あまり意識したことがありませんでしたが、たくさんの生地やパーツを使い、いくつもの過程を経てようやく完成したものだということを改めて認識させられます。
挑戦者たちの個性も豊かなので、それぞれのメンバー間でのちょっとしたやり取りも、魅力の1つです。脱落者がソーイングルームから立ち去るときは、こちらも寂しくなります…。
子供の頃、祖母に水玉模様のセーターを作ってほしいとせがみましたが、前身ごろに楕円が6つ並んだチョッキが出来上がってきたので、「イメージと違う…」とガッカリしたことがありました。今思えば、楕円の色も1つ1つ違っていましたし、「作るの大変だっただろうな…」と実感しています(反省…)。
私たちは、安くて高品質な衣料品を手軽に手に入れることができるようになりました。その陰で、途上国の女性が劣悪な環境で低賃金労働を強いられているとの報道もあります。「作る」ということが、これほどまでに大変な時間と労力を必要とするものであるならば、多少値段が上がったとしても、彼女たちの労働の価値を適切に認めることは当然のことと思えます。
10年ほど前からファストファッションが流行しましたが、その多くは日本から消えてしまいました。長く大切に着られる服が増えれば、多少価格が上がっても、問題ないのではないかと思う今日この頃です。