大相撲初場所は久し振りの出場となった横綱照ノ富士が優勝しました。休場で長いブランクがあったので序盤は危なっかしく、何とかぎりぎりで踏みとどまっているという印象だったのですが、中盤から調子を上げて行き、最後は圧倒的な強さでライバルたちをなぎ倒して優勝を決めました。

　この横綱はかつて一旦は大関まで昇り詰めたのにも拘わらず、怪我で長期の休場を余儀なくされ、何と序二段まで落ちながらそこから復活して再び大関、そして更には横綱になったという勝負師として鏡の様な存在であり、モンゴル出身ではありますが、心技体を備えた存在として日本社会に広く認められています。

　因みに大横綱の白鵬もモンゴル出身ですが、大相撲と日本をこよなく愛し、東日本大震災の時には率先してその救援に奔走しました（大相撲が八百長事件で根底から揺らいでおり、相撲界の危機の時でもありました）。

　今場所はまた琴の若の大関昇進も決まりました。昇進の伝達式のニュースを見ましたが、傍らに飾ってあった写真の祖父元横綱琴桜に顔つきがそっくり、久し振りの日本人力士のホープとして期待したいと思います。加えて二所ノ関部屋の大の里（師匠は元稀勢の里）、宮城野部屋の伯桜鵬（師匠は元白鵬）の二人の若手も大変楽しみです。

　相撲に限らず近年は、野球・サッカー・ゴルフでも、世界を舞台にした若い日本人アスリートの活躍には目覚ましいものがあります。

　現在日本社会は、戦後の繁栄から一転してバブル崩壊後は経済的にも世界の潮流から取り残され、社会のシステムや人々のマインドも、かつての成功体験から抜け切れずに守旧的な状態に陥っていますが、スポーツ界のみならず、是非これからの時代を担う若者たちが遠からず主役に躍り出て、また新しい時代を築いて行って貰いたいと思っています。

　それを応援し支援していくのが、また我々シニア世代の役目でもあります！