先日、紀伊國屋ホールで上演していた人形劇を見に行ってきました。
演目は「プーク」という人形劇団の「エルマーとりゅう」です。
舞台の上では、実物大くらいの大きさの人形たちを演者さんたちが操作しながらセリフを言っていきます。声優さんが人形の操作もしているような感じで、ライブ感が堪りません。
人形の操作と演者さんのセリフが一体化して、実に生き生きとしたものになっていきます。
ところどころ、子供たちに大うけするポイントが盛り込まれ、人形たちが観客席に降りてくるような演出もあり、大好評でした。
よく知らない劇団だと思っていましたが、改めて調べてみるとEテレの番組の人形を手掛けているスタジオの系列なのだとか!「いないいないばあっ!」や「銀河銭湯パンタくん」など…どれも娘が大好きで、一緒に見たことのあるものばかりです。…とはいえ、静岡育ちの私にとっては、ローカルで昔から続く某局天気予報コーナーの「ソーセージおじさん」が1番馴染み深い!
劇団は今年で95周年とのことで、その長い歴史の中には治安維持法違反容疑で団員が次々と逮捕され活動停止となってしまった時期(「裸の王様」は有名な童話ですが、当時は天皇制批判とみなされ上演禁止になったとのこと。大衆目線での社会風刺として危険視されていたそう…)や、戦後の再建の折にはGHQの検閲に引っかかり経営難の時期もあったそうです。
95年ともなれば、現在生きている人の多くが子供だった頃には、劇団がすでに存在していることになります。幾多の苦難を乗り越えて、いろいろな世代の人々に影響を与えてきたのだろうと思うと感慨深いものがありますし、これからの子供たちにも楽しんでもらえるといいなと思います。
専用の劇場が新宿の近くにあるそうなので、機会があったらそちらにも足を運んでみたいです。