先日、ちょっとした用事があり、房総半島のある町までドライブして来ました。
途中通過したTG市の市街地は、昼時間帯であったにも拘らず、人影は殆どなく、中心街はシャッター商店街で、道沿いにある白亜の豪邸?も今は人気のない廃墟となっていました。唯一、賑わっていたのは、国道のバイパス沿いだけで、その賑わいも全国チェーンの店ばかりが目立ち、地元資本のその地域だけにある個性的な店は皆無?で、寂しいばかりでした。
また、ゴルフ場へ行く途中で時々、通過する紅梅で有名な埼玉県のO町も同様で、休日早朝の歩道に人影がないのは、当たり前ですが、帰路の日中時間帯も殆ど通行人がいない状況で、この光景は、地方の町では当たり前になっていますね。
この様に、全国的に地方都市は、旧街道・旧市街は廃れていて、国道バイパス沿いに全国チェーンのお店が立ち並ぶという景色が一般的になって、その地方・地方での独特の街並みや風趣を感じ取ることも少なくなりつつあります。
今、政府は、地方移住新促進策で一家族に300万円を上限に支援金を支給することを検討中ですが、あの光景を見る限り余程の町の魅力と働き場がない限り、減衰しつつある地方へ移住する人は限られる可能性が高いと思われます。
人口減少がトレンドとなった日本では、今後、地方都市の周辺部を新たに開発することは見直し、寧ろコンパクトシティ化に財政支援した方が上下水道・道路等の行政コスト節約や町の賑わいの確保の点では、効果的ではないかとの意見も多いと聞きます。
人口減少は、何か国力衰退の足音が聞こえる様で虚しい気分ですが、国際的にみれば、人口減少と一人当たりのGDP(豊かさの指標の一種)との相関関係はなく、人口が減少しても、一人当りのGDPは増加している国の方が結構多いそうなので、人口減少をマイナス面だけで評価するのではなく、プラス面を多面的に考察し、国全体としての付加価値を増やす政策が望まれているのではないでしょうか?