時は1877年、日本最後の内乱「西南戦争」が勃発したこの年に、薩摩から遠く離れた札幌で生まれたサッポロラガービール。真っ赤な星印のラベルにより通称「赤星」と呼ばれております。
この赤星、普段は飲食店向けに卸されておりまして、家ではめったに飲めないビールなのですが、ここ数年この時期に、数量限定で缶ビールを売り出しております。
今年は先月25日からの販売。
私はこの赤星の大ファンでありまして、世の中のビールで一番おいしいビールだと思っております。キング オブ ビール!(あくまで個人的な感想です)
映画では高倉健が刑務所から出てきて最初に飲むビール(幸せの黄色いハンカチ)、両手でコップを持って一気に飲み干すあの有名なシーンも赤星でした。
さわやかな苦みとコク、キレのある喉越し。そしてその苦みはさらりとほどけて料理の味の邪魔はしない。まさに絶にして妙なるこのバランスなのです。(あくまでも個人的感想です)
赤星があるお店は料理も大変おいしく、いわゆる通好みが多いという事実はサッポロビールの元社長様も認めておられました。
それ故に置いてある店も少ないので、興味のある方は「赤星探偵団」というHPで事前に探して行っていただく事をお勧めします。
(いつの日か)
缶ビールも良いのですが、やはり馴染みの店で瓶ビールを飲みたいものです。
私の行きつけは、歌舞伎町の「萬太郎」
店の前まで行くと、外に向けた焼き鳥台に大将がいる時は、大将自ら扉を開けてくれます。着座したらまず先に、赤星とガツ刺!と告げながら手首をアルバイトの女性へ向けます。(検温)
ビールがきたら背筋を正し、瓶のラベルに敬意を表しつつそれを上に向けて左手に持ち、右手のコップは左へ少し傾けて丁寧に注ぎ始めます。半分くらい来たところでコップを垂直に戻し、ちょうどよい泡の量を確保します。
一息入れて一気に飲み干し、ガツ刺しを噛みしめながら次なる一杯をまたグビリ。
至福の時間の復活を、今から楽しみにしております。